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統計教育の現状について

本日は日本の統計教育の現状についてのお話です。

近年、教育現場において、統計やデータ分析に関する動きが続々と出ています。

高校で学ぶ数学Ⅰでは、「データの分析」という単元で統計学の基礎的な内容を必修で学ぶようになっており、大学入試センター試験にも統計の分野が必須問題として出題されています。
また、滋賀大学では日本初のデータサイエンス学部が2017年4月から設置されています。首都圏では、横浜市立大学にデータサイエンス学部が2018年4月から設置されます。先日行われたオデッセイユニバーシティでも横浜市立大学の岩崎先生に「データサイエンス教育の最近の動向-横浜市大の取組とオンライン教育」というタイトルでご講演いただきました。

このような動きは、世の中の"データ分析"の現状を受けての動きといえます。

情報処理推進機構の「IT人材白書2016」によると、日本のIT人材に占めるデータ分析技術者の割合は1%に満たず、実際の数でも1万人に届かないとの報告がありました。
また、企業におけるデータの利活用状況についても、データの利活用を「していない」または「わからない」と回答した企業は全体の4割以上もいます。
そのような中でも対策に動いている企業もあり、ヤフーではデータサイエンティスト育成のための社内セミナーを月1回程度開いており、多くの社員が参加しているそうです。

ただ、データ分析技術者不足については、まだまだこれからという部分があり、文部科学省の発表では、データ分析の訓練を受けた大学卒業生が、米国では年に約2万4千人(世界1位)いるのに対して、日本には約3400人(世界11位)しかいないとあります。

こういった現状を受けて、統計教育の充実に向けた動きが進んでいるのではないでしょうか。
弊社とお付き合いのある学校でも、「統計検定」を成績加点の指標としていたり、「統計検定」や「ビジネス統計スペシャリスト」についてお問合せをいただくことが増えてきています。

(K)

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