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学校の統計教育から見る統計・データサイエンスの現状

皆さま、こんにちは。営業部スタッフのKです。

統計やデータサイエンスが注目されて久しいですが、世の中の関心の高まりは続いており、当社配信資格のビジネス統計スペシャリストや統計検定など、統計・データ分析に関する資格の受験者数やお問合せ件数は年々増加しています。

今回は学校での統計教育から統計・データサイエンスの現状を見てみたいと思います。

2012年度の高校1年生から、高校数学で「データの分析」(統計学)が必修となり、高校3年間で統計検定3級相当の内容を学習します。2012年時点で高校1年生だった生徒が、高校3年間、大学4年間で社会人になったとすると、2019年4月から社会人生活をスタートしていることになります。そして、それ以降社会人になる学生たちは、統計学を必修で学んできています。

また、滋賀大学や横浜市立大学のデータサイエンス学部をはじめとして、大学でもデータサイエンスを学ぶ学部やカリキュラムが増えており、2023年4月からは、一橋大学のソーシャル・データサイエンス学部や京都女子大学のデータサイエンス学部など、複数の学校でデータサイエンス関連の学部学科が新設されます。「スタディサプリ 進路」で“データサイエンス”と検索すると、大学だけでなく、専門学校なども含めて1373件(2023年2月27日時点)もヒットします。主要な学部と比べるとまだ少ないですが、それでもこれからデータサイエンスを学びたい学生たちにとって、それだけの選択肢が用意されていることはとても良いことではないかと思います。

更に入試に目を向けてみると、大学入学共通テストでは2015年(当時はセンター試験)から統計学の問題が必須問題として出題されています。また、滋賀大学や横浜市立大学のデータサイエンス学部の入試問題でも統計学に関する問題が出題されています。私立大学でも、例えば慶應義塾大学ではいくつかの学部で統計に関する出題がありました。今年から新設されるデータサイエンス系の学部学科でも統計学に関する問題が出題されるかもしれません。また、大学だけでなく、高校入試でも統計に関する問題の出題が増えているように感じます。このように、高校・大学入学にあたって求められる力としても、統計学が広がってきています。

このように、統計学を学んでいることがスタンダードになっている世代がこれからもどんどん社会に出てきます。その時に、統計を必修で学んでこなかった世代との統計リテラシーのギャップが生まれてしまうこともあるかもしれません。

このような状況もあり、学校だけでなく企業でも、ビジネス統計スペシャリストや統計検定のお取り組みに関するお問い合わせが増えています。数年前であれば、分析業務に携わる一部の部署での取り組みが多かったのですが、近年は企業に所属する全員を対象に、統計リテラシーの底上げとしてのお取り組みが増えています。

学校での統計教育や入試問題を見てみると、統計リテラシーがこれから必要とされている力の一つとなっていることがわかります。学校での取り組みはもちろん、企業でも統計リテラシーの底上げとして、ビジネス統計スペシャリストや統計検定のお取り組みをぜひご検討ください。

なお、初等教育(小学校)~中等教育(中学校・高校)の統計学・データ分析に関する学習内容の変遷はオデッセイコミュニケーションズのYouTubeチャンネル「Odysseymedia」に掲載している動画の中で説明しています。(エクセル統計のすゝめ ~エクセルスキルを進化させませんか?~)
ぜひご覧ください。

(K)