社内の様子
1955年の創業以来、女性のライフスタイルに合わせた独自の商品を展開するカタログ誌『ベルメゾン』を主軸とした16種類のカタログ事業や、ネット販売などの通信販売事業を幅広く行っている株式会社千趣会。同社では、2010年の12月に、内定者研修の一環としてマイクロソフト オフィス スペシャリスト(以下、MOS試験)を導入しました。
経営企画本部 人事部 人材開発チームの岸村基貴さんと野々尾真さんに、導入の経緯やその効果などについてお話をうかがいました。
内定者研修への導入経緯を教えてください。
MOS試験を導入した一番の理由は、入社までに内定者のパソコンスキルを平準化するために有効な資格だと思ったからです。MOS試験については2010年の夏に送られてきた『無料受験キャンペーン』のDMで知りました。その頃、新入社員のパソコンスキルの格差に悩んでおり、MOS試験の公式サイトに載っている他企業の導入事例を読んだところ、同じような悩みを抱えている企業が多いことを知り、この資格を弊社の研修でも効果的に使えるのではないかと考えました。また、国際的に通用するMicrosoft認定の資格だという点も、汎用性の高さということから導入の決め手になりました。(岸村さん)
社内でのOffice製品の活用状況は?
弊社では、「Excelは使えて当たり前」という雰囲気があり、どの部署に配属されても必ずExcelのスキルが必要になります。経理部門はもとより、商品管理部門などでは何10万点もある商品の管理や型、色展開、売上管理などのすべてをExcelの表で集計・管理していて、人事部でも従業員名簿などはExcelで作成します。その他、営業部門の提案書や人事部の新卒説明会などのプレゼンテーションにはPowerPointのスキルも必要です。さまざまな場面でOffice製品のアプリケーションのスキルが必要になりますね。(岸村さん)
MOS試験の導入効果はいかがですか。
上司から頼まれる資料は、Excelのいくつもの関数や機能を複合的に組み合わせることを前提にして作成するものが多いです。頼まれた時点で、どのように作れば効率よく仕上げられるかがパッとわかるのがMOS試験を受けたことの何よりの成果だと思っています。ここでExcelの使い方を一から教えてもらわないと仕事が進まなければ、上司と自分のお互いにとって時間のロスになってしまいますので、日々の業務をスムーズに進めるために習得したスキルを役立てています。(野々尾さん)
資格の取得を内定者研修に導入してからは、以前に社内で挙がっていた「新入社員がExcelを使えなくて困る」という声を聞かなくなりました。さらに、入社前に新入社員の全員がExcelのスペシャリス トレベル(初級)を身につけていますから、IF関数やVLOOKUP関数などを組み込んだ、より実務に沿った新入社員研修を組み立てられるようになり、“入社までに内定者のパソコンスキルを平準化する”という悩みも解消できました。内定者研修でMOS試験を受験させ、新入社員研修で千趣会の実務に必要なExcelスキルを学ばせる。この一連の流れが、新入社員のパソコンスキルの格差解消にうまく効果を発揮しています。(岸村さん)
※掲載内容は、2012年11月取材時のものです。