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資格試験 活用事例

株式会社電通国際情報サービス

株式会社電通国際情報サービス  MOS

新しいことを学び続けるきっかけとしてMOSを活用
業務効率化に加え、プロジェクトメンバーの一体感の醸成にも寄与


取材にご協力いただいた金融ソリューション事業部
グローバルソリューションユニット 経営管理ソリュ
ーション部 部長の金田 徳夫さん

電通国際情報サービス(ISID)※は、豊富な業務知識と最先端のIT技術やノウハウの提供を通じて、企業のさまざまな課題解決を支援する情報通信サービス会社です。同社の、金融ソリューション事業部 グローバルソリューションユニット 経営管理ソリューション部では、2016年よりIT技術者を含むプロジェクトメンバー全員にマイクロソフト オフィス スペシャリスト(以下、MOS)の取得を推奨。
MOSの導入経緯や活用後の効果等について、部長の金田 徳夫さんにお聞きしました。

※ISIDは2024年1月1日「株式会社電通総研」へと商号変更予定

MOSを導入した経緯を教えてください

当事業部が、MOS取得の取り組みをはじめたのは2016年です。取り組み前の10年間はソフトウェア技術者向けの資格を教育メニューに据えていましたが、それと並行して、もう少し広く活用できそうな汎用性のある資格を検討していました。というのも、当社ではプロジェクトごとにチームを編成してシステム開発を進めており、プロジェクトの規模が大きくなると、チームにIT技術者以外の方、例えば庶務的な仕事を担当する方も加わります。そこで、すべてのメンバーのスキルアップに役立つ資格として、業務に活かせるスキルが習得でき、かつ世界基準のもとで認定されるMOSの採用を決めました。

プロジェクトはどのように展開するのですか?

我々が担当するプロジェクトの多くは、初期の要件定義を少人数で運営し、システム設計後のプログラム開発は人数を増やして短期間でソフトウェアを製造し、システムが完成に近づくと人数を減らす体制を採ります。こうした業務の特性上、自社内の人的リソースだけではプロジェクトを組成できないため、プロジェクトメンバーは他社に所属する多数の技術パートナーの方と共同で進める必要があります。

MOS取得の機会は全メンバーに提供されるのですか?

所属企業に関係なく、同じプロジェクトで共に働く仲間としてスキルアップや勉強の機会は希望者全員に平等に提供しています。前述したように、技術パートナーからのメンバーが多く、彼らが主力となってプロジェクトを遂行するため、「プロジェクトに貢献したい」というような組織文化の醸成が大切です。立場上、当社が直接各メンバーの貢献に対して金銭的報酬で報いることはできませんが、プロジェクトメンバーとして働いた経験や知識、技術を身につけて実務スキルを高めることが、一人ひとりの武器となり資産になると考えています。

MOS取得もこの考え方と同様で、各プロジェクトに活かしてもらうための資格取得ですが、勉強して身につけたスキルは各人が体得した仕事力として残ります。所属企業はもとより、次のプロジェクトの業務に活かすこともできるでしょう。当事業部としては、我々のプロジェクトで尽力していただいたメンバーには、技術的経験やスキル、MOSで習得したOfficeアプリの利用スキルを金銭的報酬以外の価値として提供していると考えています。

MOSの取り組み概要をお聞かせください

まず、メールでプロジェクトメンバー全員にExcel、Word、PowerPoint(3科目)の受験案内を行います。そして、「〇月〇日にExcelを受けます!」と宣言した希望者には、MOS対策教材と受験チケットを送って期間内(1年間)に各自で受験を申込んで受けてもらう流れです。合格後には合格点ランキングも全員で共有しています。

メンバーは、例えば北海道、高松、中国(長春、上海)など、日本だけにとどまらないテレワーク勤務のため、「一緒に働いている」といった意識が薄くなりがちなのですが、受験宣言やランキング情報の共有を通じて切磋琢磨する仲間がいることを実感してもらっています。この結果、980点のExcel合格者が2科目めのWordでは1000点満点を目指して奮起したり、再雇用で働いている60代のベテランの方が若手のメンバーに触発されてMOSに挑戦するなど、世代を超えた相互作用も生まれています。全3科目の合格者にはホテルランチでお祝いして、そのときの写真なども共有してプロジェクトの一体感醸成につなげています。

MOS取得後の効果はいかがですか?

取得者には、点数以外に感想や次の受験者に参考となる勉強法などのコメントを提出してもらっています。

  • ●使ったことのない機能を知ることができた。体系的に勉強することで応用力が身についた(Excel合格者)
  • ●すぐに実践できる知識が増えた。これまではその都度調べ、曖昧な使い方をしていたため時間がかかっていたが、無駄な操作や手戻りがなくなり作業効率が上がった(Excel合格者)
  • ●効率的な編集方法や細かい設定方法を理解できた。学んでいて面白い発見が多かった(PowerPoint合格者)

など、学習を通じて初めて知った機能や知識を日頃の業務に活かしたいという声が多かったです。

IT業界で働く技術者は、常に新しい技術やソフトウェアを学び続けることが宿命の職業です。「勉強することがあたり前」「資格をとってあたり前」といった考え方や姿勢を、若い頃から身につけていくことが必要になります。とりわけ社会人としてキャリアを歩みはじめる新卒には、MOSからスタートして、「合格」という小さな成功体験を積むことで、自信を積み重ね、新しいことを学び続ける姿勢、そしてキャリアアップを目指してほしいと願っています。

※掲載内容は、2023年6月取材時のものです。

【取材ご協力】

株式会社 電通国際情報サービス(ISID)
所在地 = 東京都港区港南2-17-1(本社)
設 立 = 1975年12月
従業員数=3,388名(2022年12月末時点)

株式会社 電通国際情報サービス(ISID)は、「HUMANOLOGY for the future ~人とテクノロジーで、その先をつくる。~」をビジョンに、社会や企業のデジタルトランスフォーメーションを支援。金融、製造、ビジネスソリューション、コミュニケーションITの4領域で培ったソリューションの提供に加え、テクノロジーや業界、企業、地域の枠を超えた「X Innovation(クロスイノベーション)」を推進し、顧客、生活者、社会の進化と共存に寄与するソリューションを生み出し続けている。

2024年1月1日より、商号を「株式会社電通国際情報サービス」から「株式会社電通総研」に変更し、システムインテグレータの枠組みを超え、社会や人に対する洞察力や情報発信力、事業やサービスの構想力、デザイン力やビジネスプロデュース力など、社会や企業の課題解決に資するケーパビリティをさらに確立・強化するとともに、コーポレートブランドの一新を通して案件および人材の獲得力を高め、長期にわたる持続的な成長を目指している。

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