資格試験 活用事例

JA鳥取いなば IC3

情報管理のネットワーク化に伴い、専門知識を持つ職員をIC3でスピード育成

『JA鳥取いなば』(鳥取いなば農業協同組合)では、数年前からパソコンスクールとの提携により実施していたパソコン研修に、昨年度からIC3講習会を取り入れました。
実施1回目の昨年は、受講者の100%合格を達成。その結果、パソコンに関するトラブルも減り、現在は、毎年一定人数のIC3合格と、それに伴う業務のさらなる効率改善に取り組んでいます。総合企画部企画課の原洋子さんにうかがいました。

IC3をパソコン研修に取り入れたきっかけはなんですか。

IC3については、提携先のパソコンスクールさんから、“コンピュータを理解し、ソフトウェアを使いこなし、ITを活用できる”というコンセプトで開発された実践的な試験であるという説明を受けました。さらに詳しく聞くと、現場で必要な知識を効率良く学べて、一定のスキルに達していることを証明できる試験だということがわかりました。そこで、私どもが毎年秋に本店で実施している職員向けのパソコン講習会に、IC3対応のカリキュラムを追加したのです。

どのようなカリキュラムで IC3講習会を実施されたのですか。


原洋子さん

2004年は8月下旬と9月上旬の2回の各3時間、合計6時間のIC3の講習会を実施しました。この2回の講習会では、IC3の「コンピューティング ファンダメンタルズ」と「リビング オンライン」の各範囲をそれぞれまとめて学習しました。
「キー アプリケーションズ」については、各自がすでに日常業務のなかでWordやExcelを使用していますので、自習して試験に臨むかたちを採りました。特別講習会と自習とを使い分けることにより、対策費と講習期間を抑えました。

どういった方が受講されたのですか。

システムエンジニア代行業務要員として、各支店から推薦を受けた9名です。若い職員が中心でした。このところ、本店・支店間をネットワーク化したことで、各支店でパソコン関連のトラブルが多発していました。その内容はさまざまですが、なかにはキーロックやフロッピーディスクを挿したままの再起動など、最低限の知識があれば解決できるトラブルなのに、本店の電算室に持ち込まれるケースも少なくありませんでした。そんな状況を改善し、さらにはネットワークの保守やウイルス対策までこなせる人材を育成したい、という視点から候補者を選定しました。

最終的には講習会受講者全員が合格したとのことですが、“IC3効果”は出ていますか。

まず、本店電算室への問い合せが減りました。あとは、各支店内でのネチケットの向上。同じパソコンでも自分ひとりで使っている場合とは違い、職場で共有する場合、利用に関するルールが必要です。作業効率の向上や職場内での人間関係の維持のうえでも、ネチケットはとても重要。IC3はこのような領域にまで対応した内容になっているので、9名の取得でも、大きな効果があったと思います。

今後の、IC3への取り組みについて教えてください。

昨年度の内容で効果があったので、今後もIC3には取り組んでいきます。秋に実施する講習会の受講生の数も、現状の約10人の規模で行う予定です。IC3の取得者は、パソコンに関する基本的なトラブルには十分対処できるようになったと思います。ただ、ITの世界では新しい技術や情報が日々登場しています。IC3取得で身につけた最新のスキルを“最新”のまま維持できるかどうかは、本人たちの努力しだい。ということから、ウイルス対策やネットワークのメンテナンスなど、特に重要なスキルに関しては、IC3取得者に今後も学習を継続する意欲を持ってもらうことが大切だと思っています。

※掲載内容は2005年7月取材時のものです。

【取材ご協力】

鳥取いなば農業協同組合
所在地:鳥取県鳥取市湖山町東5丁目261
鳥取市に本店を置く農業協同組合

組合員数は約3万人(正・准合計)。米・らっきょう・二十世紀梨・柿などの農産物を扱う販売事業、貯金の受け払い・住宅ローンなどの融資を行う信用事業、生命・年金・自動車ほかを取り扱う共済事業、農業機械や自動車をはじめ農業資材の供給を行う購買事業などを展開している。

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