管理本部人事部長の貞苅 毅さん
「新しいあたりまえ」をスローガンに掲げ、企業経営を支援する「次世代経営コンサルタント」集団である株式会社フォーバル。
同社では2019年度から社内推奨資格にビジネス統計スペシャリストのエクセル分析ベーシックを採用しています。
管理本部人事部人財企画課の早田さん、國分さんに、ビジネス統計スペシャリストの採用経緯やその効果についてお話をうかがいました。
ビジネス統計スペシャリストを採用した経緯を教えてください。
弊社はお客様のさまざまなお悩みに応える「よろず経営相談」を中心とした「次世代経営コンサルタント」を目指しています。旧来の社内推奨資格は情報通信関連やマーケティング、会計、法務など企業経営に関わる分野の資格を中心としていました。そこで身につけた知識をお客様に分かりやすく伝えるためにも、統計の知識と、それをアウトプットするためのスキルが必要だと感じていました。
統計に関する資格の中でも、実際にExcelを使うところまでが問われる資格だったことが、ビジネス統計スペシャリストを採用した決め手です。「統計」と「Excel」を活用することで、お客様からいただいた貸借対照表や損益計算書、販売、仕入、営業、顧客などのさまざまな経営情報をより多角的な視点で分析し、分かりやすい提案資料という形でアウトプットできるようになりました。
現在はどのように取り組んでいますか?
社内推奨資格として10の資格があり、そのうち最重要資格4つのうちの1つにビジネス統計スペシャリストを採用しています。この最重要資格4つは昇格要件にもなっており、ビジネス統計スペシャリストは採用されてからわずか1年半程ですが、合格者は既に500名を超えています。
弊社社是に「顧客に愛される真心のサービスを大切にする」という一節があります。真心とは、何がお客様の成功になるのかを考え続けることを指します。お客様の成功に貢献するためには、私たち自らが積極的にスキルを向上させる必要があります。それを私たちは「自走式」と呼んでいます。
この方針に基づき、弊社では報奨金や受験期間の設定などは設けず、受験するかしないかはあくまで本人の自主性に任せています。会社の代表自らが、お客様の課題解決のツールとして、またお客様に信頼していただける証明として、資格の重要性を折に触れ社員に発信することで、「自走式」が実現しています。
また、内定者にもビジネス統計スペシャリストの取得を推奨しています。
ビジネス統計スペシャリストの採用効果はいかがですか?
ビジネス統計スペシャリストの導入時においては、まず事業責任者へ先行して社内推奨資格として追加することを案内しました。案内後、すべての事業責任者が先行して取り組み、3カ月程で合格できたのですが、「もっと早く知っていれば良かった」という声も聞かれました。事業責任者が皆さん合格したことで、後に続く社員の受験もスムーズに進んだ印象です。
エクセル分析ベーシックの内容は、難易度としてはそれほど高くはないのですが、知っているのと知らないのとでは大きな違いがあると思います。例えばお客様に提出する分析資料を作成する際、これまで平均値だけだったところを、中央値や最小最大値、標準偏差やグラフなど、数字やデータを並べてみて新たな気づきを得るなど、分析の角度が増えたことを実感しています。
また、資格取得が進むことで社員のスキルレベルが上がり、ベースラインがそろうという効果も大きいです。ビジネス統計スペシャリストで学んだ内容が社員同士の共通言語となっている場面も見られます。上司から部下に「標準偏差からデータを検証してみて」といったような指示も出てくるようになりました。
今後の取り組みについてお聞かせください。
資格は、会社が求める人財となるために必要なスキルを学ぶ重要なツールであるため、今後も多くの社員にビジネス統計スペシャリストを取得してほしいと思っています。なかには自主的に上位科目のエクセル統計スペシャリストを取得した社員もいるので、そういった社員もこれから増えていくのではないかと思います。また、2021年3月には経済産業省の「DX認定制度 事業認定者」に認定されたので、その分野の教育にも力を入れていきたいと考えています。
※掲載内容は、2021年3月取材時のものです。