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資格試験 活用事例

 TISシステムサービス株式会社

TISシステムサービス株式会社  vba

システム運用スキルの基礎固めとしてVBAエキスパートを採用
DX・AI人材育成につながる自律的学習の醸成へ


取材にご協力いただいた黒澤 洋孝さん(左)
と殿本 真也さん

システム運用やITインフラの構築などを通じて、お客様のビジネスを支えるTISシステムサービス株式会社では、人材育成と技術力向上のため、資格試験「VBAエキスパート」を奨励資格として採用しています。 今回は、人材育成の体制変化やVBAエキスパートを推奨する理由について、取り組みを牽引されている運用ビジネス統括本部の黒澤 洋孝さんと殿本 真也さんにお話をうかがいました。

人材育成の体制の変化について教えてください

TISインテックグループの一員として、組織や環境の変化に対応・リードできる人材を育成する方針のもと、2024年に、TISシステムサービスにおける人材育成の制度設計の見直しが開始されました。2025年からは、当社の技術教育に関する人材育成は、人事部主導から現場の事業本部主導の体制へと大きく移行しました。
以前は、部門ごとに取得する資格や評価基準にばらつきがあり、全社的な人材の交流・異動が難しいという課題を抱えていました。そこで、現場の状況を熟知したメンバーによる部門横断型のタスクフォースを立ち上げ、技術教育の道筋を設計して推進する役割を担うことになったのです。

現在の資格取得奨励制度では、業務に必要な技術領域を網羅しつつ社外でも価値が認められているメジャーな資格、という観点から、数を絞って資格を厳選しています。また、単に研修を受講して終わりではなく、資格という明確なライセンスを取得し、そのスキルで実務の成果を残してこそ評価される仕組みへと変化しました。
この制度の根底には、社員一人ひとりが自分事として取り組むことで学習へのモチベーションをあげる狙いがあります。各奨励資格には推進者(推進チーム)を任命し、その方々が中心となって社内コミュニティを盛り上げることで、自律的に学習する風土の醸成に寄与しています。
また、会社としても資格取得へのインセンティブを設けており、スキルレベルを段階分けし、各レベルに奨励資格を割り当てています。例えばベースとなるレベル1には現在、「Excel VBAベーシック」を含む11個の奨励資格が割り当てられています。そのうち6個の資格を取得することでレベル1として認定されることになります。レベル2には「Excel VBA スタンダード」を含む13個の奨励資格が設定されています。
会社側からは各レベルの認定のお祝い金として、一時金を支給しています。このお祝い金は、2025年からの新しい制度で一層充実したものになりましたが、今後さらに人事制度と融合させたかたちへと進化させていく計画です。

奨励資格として「VBAエキスパート」が採用されたきっかけは?

当社ではExcelを用いた集計業務が非常に多く、それらの手作業をボタン一つで自動化できるVBAは実務に直結する自動化手段として評価され、奨励資格として採用されました。
2025年に制度が変わった後もVBAエキスパートを継続して推奨している理由は、VBAはプログラミング未経験者でも取り組みやすく、基礎を理解し身につける入口として非常に有効だからです。昨今は生成AIによるコーディングが主流になりつつありますが、プログラムの構成など基本的な知識は依然として必要不可欠です。いきなりPythonなどから学習を始めると複雑で難しいため、見た目も分かりやすいVBAが、未経験者のプログラミング習得の初歩として最適だと考えています。

また別の側面として、現場には長年蓄積されたVBA資産が多く存在しており、それらを適切に保守・改善していくためにも、基礎知識の習得が不可欠であるということが挙げられます。このような背景から、新制度への移行後もVBAエキスパートを継続して推奨しています。

資格取得に向けてどのようなサポートをしていますか?

合格に向けた学習面でのサポートについては、他の奨励資格も含めたかたちですが、Eラーニングのライセンスを希望者に付与したり、研修への参加を補助したりしています。また必要に応じて自社向けにカスタマイズした研修を企画することもあります。
他にも自律的な学習や取得者を増やすための工夫の一つに、Teamsの活用があります。資格推進を担当するチームがTeamsのチャネルで勉強方法や受験に関する情報発信をすることから始まったのですが、VBAエキスパートに興味がある社員は誰でも参加することができるので、自由な情報交換の場として活用されています。合格体験記を投稿したり、わからない問題を教え合ったりする場にもなっています。開設以来、活発なやりとりが続いているところを見ると、孤独になりがちな資格取得が、組織全体でモチベーションを高め合うものへと変化してきていることを実感しています。

実際の業務でのVBAスキル活用に関して教えてください

Excelを通じて、プログラミングの威力をすぐに体感できることから、業務効率を大きく向上させるツールとして、VBAのスキルは現場で幅広く活用されています。
普段の運用業務はもちろん、システムのオペレーション以外のデスクワークにおいても、Excelを使って集計したり、集計結果を報告資料に落とし込んだりする業務が頻繁に発生します。例えば、システムのログデータのファイルをひとつずつ開き、集計してレポートにまとめる作業には膨大な手間がかかりますが、VBAを使えばこれを1ボタンで瞬時に処理することが可能です。

VBAの最大の強みは、何といっても身近なExcel環境さえあれば、大掛かりなシステム開発のように時間とお金をかけずに手軽にはじめられる点にあります。現場の課題に対してすぐに成果がでるため、短期間で業務効率化を実現できます。ワークシート関数だけでは限界がある複雑な処理もVBAなら容易に自動化できるため、日々の面倒な手作業から現場を解放し、より付加価値の高い創造的な業務に時間を注ぐことができるようになります。VBAは単なる業務効率化にとどまらず、あらゆる部門での業務改善において高い実用性を持つツールだと考えています。

今後の人材育成の展望を教えてください

VBAエキスパートは引き続き奨励していき、資格取得者の更なる拡大を目指していきます。また現在は、全社員が技術領域をバランスよく身につけ、ベーススキルを定着させることに注力していますが、スキルレベルが上がった後はクラウド・サーバー・ネットワークなど、スペシャリストとしての領域を極めていくような技術習得も奨励していきます。

さらに今後は、「DXマインド」の醸成やAIを活用できる人材の育成を本格化させていきます。お客様のビジネスを変革に導く「DXデザイン人材」や「DX実現人材」といった事業戦略を牽引する先鋭人材の育成をさらに加速させていく方針です。これまでのベーススキルに、DXとAIの取り組みを合流させていくということが、今後の大きな展望です。

※掲載内容は、2026年5月取材時のものです。

【取材ご協力】

TISシステムサービス株式会社
所在地 = 東京都新宿区西新宿8丁目17番1号  住友不動産新宿グランドタワー
創 立 = 1976年11月
従業員数 = 968名(2026年3月1日現在)

TISシステムサービスは、設立以来40年以上のシステム運用で得たノウハウ・実績から、高品質なITアウトソーシングサービスを提供。ビジネスの根幹となるITインフラを支えるプロ集団として、金融機関やカード会社、リース会社、産業、公共など、様々な業界・企業向けにITマネージドサービス事業およびユーザーサポートサービス事業を展開しています。デジタルトランスフォーメーション時代にふさわしい新たなイノベーションに向けて進化し続ける企業です。

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